アンダースタディ
9月3日昼公演に、久しぶりの舞台を観劇させて貰いました。『中の人』ぶり???
舞台『アンダースタディ』
アンダースタディとは…
こんなお仕事がある事をこの舞台で初めて知りました。よっぽどの事がない限り、決して表舞台に立てる訳でもなく、ずっと裏で出演者さんを支える役目。
表舞台に立つ事がない限り、観客にもその存在を知られる事がないまま千秋楽を迎えてしまう事がほとんど。
私達観客は知る事、見る事が出来ないであろうお仕事。
アンダースタディをやる意味について、人それぞれ色んな考え方が出来る。
今回の舞台でも、ダイキ・シュン・コータの3人はアンダースタディに対しての想いは違っていて、
3人共最初は、
「好きなことを仕事にするのだから、ストレスなんて感じる訳がない」
と思っていたのに稽古を重ねる毎に変化していて
高田くん演じるダイキは、
「誰かがやらなきゃいけない仕事」
辛いし悔しいけれど、アンダーだって素敵な仕事だ。何もしないよりはいい!アンダースタディをやる意味はある。
と思っていて、
拡輝くん演じるコータは、
「やりたい仕事につけたなんてまやかしだ」
アンダーなんて嫌だ。アンダースタディをやるのはこれが最後、ただこの環境を続けても生き地獄…生殺し…だったら、別のバイトでもして稼いでたほうが為になる。
と思っている。
林くん演じるシュンは、
ただただ演技、ダンスが楽しい。
今を一生懸命、全力で頑張っている…今を生きている。
3人それぞれで、どの気持ちも分かる。
だからこそ、観ていて凄く苦しくなったし、3人の想いが痛かった。
ダイキの煮え切らない態度から感じる優しさ。
シュンの無邪気さ。
コータの嘘をつけないまっすぐな熱い感情。
心に葛藤を抱えながら、出番がないのに一生懸命に稽古を続ける3人。
3人とも凄く役が合っていたな〜と改めて思います。
そんなアンダースタディの3人に、今井清隆さん演じる演出家の柿崎さんは、
「アンダースタディは本役の役者が降板した時にしか舞台に立つチャンスはない」
と厳しくあたる。
柿崎さんは過去に自身がアンダースタディを経験し、陽の目を見るとは限らず、名前も知られずに終わってしまう人達が沢山居る中で、その現実を味わってきて、痛いほどの辛さ・苦しさを体験してきたからこそ、この環境に甘えて欲しくない…早くここから抜け出して欲しいという想いを込めて、どんなに3人が助監督、他の出演者から認められようと決して舞台に立つ事を許さない。
というとても優しい人でした。
悔しい想いを抱えながら、葛藤 しながら稽古を続ける3人に、面白おかしく支える小野妃香里さん演じる恩田マネージャーの登場するシーンはとても楽しくて、3人の可愛らしさが詰め込まれていました。◡̈⃝♡
恩田マネージャーのシーンだけでなく、アンダースタディという重たい題材の舞台…のはずなのに、思わずクスッと笑ってしまうような面白いシーンも沢山あって、感情が忙しかったです。
居酒屋のシーンで騒いで怒られて
謝る時のゴメンネダンスが可愛い( ; ; )
シュンの空気の読めなさ加減も
ただただ可愛い( ◜◡◝ )
(林くんがこんな役やる時がくるなんて!!)
パンフレットで高田くんが拡輝くんについて、
コータ役だけど、素の仲田はコータというよりシュンみたい。
可愛い。・°°・(>_<)・°°・。
拡輝くんがシュンみたい…可愛い…
でも、拡輝くん普段はおちゃらけてても凄く真面目なまっすぐな部分があると思うので、私の中でコータと重なるイメージもあるな〜っと勝手に思っています。
え、拡輝くん…シュンもコータも兼ね備えてるなんて最高じゃない????.˚‧º·(இωஇ)‧º·˚.
かっこ可愛いの典型的なやつじゃない???
拡輝くん最強じゃない????
(っていうモンペみたいな褒め方しか出来ない)
演出家の宮川さんが、拡輝くんの写真をみて
「好青年っぽいからイヤな奴にしよう」
って言われたのが凄い嬉しかったと語る拡輝くんが拡輝くんらしくて、私も凄く楽しみにしていたのだけれど…
コータ全然イヤな奴じゃなかった!!!
パンフでも言っていたけれど、
反抗期が終わってちょっと熱いコータになってる。って
ああ、その表現がピッタリだな〜っと思いました。一緒に頑張っている仲間に、自分の想いをハッキリ伝えられるところが凄くかっこよくて、素敵だと思いました。
1番印象に残っているのは、
掃除のシーン…
主演俳優の突然の降板によって、アンダースタディから主役の代役をすることになったシュンが、今まで一緒に頑張ってきたダイキとコータと見えない溝が出来てしまってそれに苦しみながらも、また3人で前みたいに仲良くしたいって思いから、稽古終わりの掃除をしているダイキとコータに近づくシーンで、
「分かってくれよ!!!主役のお前にこれをやらせることで、俺らが怒られるんだ。」ってハッキリ言う所が凄く好きです。(台詞はニュアンス☜)
ダイキの場合はそういう言葉を言えない優しさを持ってるんだけれど、
コータは逆で、この言葉を言える優しさがあって、
全然関係ないけれどこれは、私の話で普段仕事をしていて、いつも凄く優しい先輩と悪い所はハッキリ叱ってくれる先輩とが居て、それは両方とも全く違う優しさがあって、どちらもの気持ちに私は救われてるなっと感じています。
言われなきゃ気づけない事をしっかり教えてくれるその先輩は、普段は怖いし言われた時は辛い…自分の不甲斐なさが情けない…って感情に押し潰されそうになるけれど、私が成長する為に絶対必要な事で、その言葉がなければ私はダメなままだったなっと痛感する事があるんだけれど、その気づかせてくれる優しさに通じるものがあるなっと感じました。
だから、キツい言葉だけれどコータのあの言葉は凄く優しい想いが詰め込まれていると思っているし、コータを好きだと思った瞬間でもありました。
アンダースタディから主役へ
____実際には主役の稽古を常に観ながら、台詞の位置や舞台で動きを覚えて、全くないであろう万が一の出番に備える…
技術だけでなく、精神的にも厳しい現実を背負っている…。毎日劇場入りして、あるかないか解らないチャンスの為に待機しているアンダースタディ。
……から、突然
代役となったシュンは、
たまたま巡ってきたチャンスを生かすことが出来る機会に、自分はそんな器があるのか…
チケット代を支払った分の見返りを受けられず期待はずれと感じてしまう観客がいたら…というプレッシャーを抱えてる時に、
ダイキ、コータが
自分のアンダースタディとは別に、
更にシュンのアンダースタディになり、
主役の分の台詞を入れていつでも替われると
言い放った時のあのシーンは鳥肌が立ちました。
『広がる荒野をまたにかけ、勇猛果敢に時を超え……』
と始まる長台詞…
声を揃えて意思のある瞳で必死に台詞を叫ぶ2人がとてもかっこよかったし、輝いて居ました。
アンダースタディについて調べている時に、こんな文章を見つけました。
いつでも主役に替われる実力と精神力を備えた役者は沢山居て、ほんの一握りのチャンスの為に死に物狂いで努力している役者達がどれだけらいるのだろうか。
この文章がとても2人の姿に重なって、
アンダースタディから抜擢され活躍されている方も居るようですが、実際のリハーサル期間中アンダースタディの為の稽古はほとんどないであろう中で、とても強くてまっすぐな若者達が実際に今もどこかでこんな想いを抱えているのだろうと思うと涙を堪えることは出来ませんでした。
シュンが主役に決まった時に一緒に心から喜ぶダイキとコータも凄く切なくてかっこよかったです。
Jr.をやっていて、こんな経験をすることがない…事はまずないだろう世界で、今、彼等達は輝いている。大好きな応援している子達が日々こんな想いを抱えて、葛藤して、それでも私たちにキラキラしている姿を魅せてくれている。
ただただ感謝の気持ちしかないなっと痛感しました。不確かな中で生きている彼等に、輝ける場所が…私たちが目にする事が出来る場所が沢山ある事を願って、これからも私は必死で応援し続けたいです。
アンダースタディ 15/15
千秋楽お疲れ様です。そして、おめでとうございます。素敵な舞台、感動をありがとうございました。拡輝くんのファンだからとかだけじゃなくて、こんなにもう一度観たい…と思えた舞台は初めてでした。
本当にありがとうございます。大好きな舞台でした!
読んでくれた方( ; ; )
長々とありがとうございます。